歯周病は成人の80%がかかっており、歯の抜ける原因第一位の病気です。
歯周病は、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)が原因で起こる病気です。
歯垢はお口の中の細菌の塊(バイオフィオフィルム)で、食べカスを栄養源として毒素を出します。その毒素が歯肉や歯を支える(歯槽骨)などを破壊していきます。
プラークはブラッシングにより除去できますが、実際にはどんなに上手に磨くことができる人でも、60〜80%程度しか除去できません。
残ったプラークが唾液に含まれるカルシウムと結合することにより、歯石ができます。歯石は歯ブラシでは除去できず、表面がザラザラしているため、プラークがさらにつきやすくなります。
また、歯石の下は歯周病菌が繁殖し、いわゆる歯周病菌の巣ができます。
これにより、磨いても歯周病が進行してしまうのです。 |
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1. 健康な歯肉
歯肉に炎症のない状態です。
プラークが付着したままになると歯肉炎へと移行します。 |
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2. 歯肉炎
歯垢が歯や歯肉にたまり、歯肉の表面が炎症を起こします。歯肉の炎症だけで、歯槽骨の吸収はありません。
スケーリング(歯石やプラークの除去)やブラッシングで改善します。
小学生でも半数近くは歯肉炎の傾向があります。 |
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3. 歯周炎(軽度〜中等度)
細菌がポケットから侵入し歯肉の中まで破壊して、歯周炎が始まります。歯肉の炎症だけでなく、歯槽骨が吸収をはじめます。
スケーリングだけではなく、SRP(麻酔下での深部の清掃)や外科手術が必要になります。
成人の80%がここに含まれ、治療を行わない限り改善はしません。 |
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4. 歯周病(重度)
歯はグラグラし、保存する事が困難になります。歯槽骨が徐々に溶け出し歯を支えられなくなり、最後は歯が抜けてしまいます。
ここまで放っておくと、歯槽骨の吸収が激しく、義歯では快適な生活を送ることができません。また、インプラントをする際にも制約がでてきます。 |
歯周病を予防するには
歯周病は治らない病気と言われていますが、予防は可能です。
正しいプラークコントロール(ブラッシング方法)を身につけて毎日、口腔環境を清潔に保つことが必要です。
それに加えて、定期的な検診および歯科医院での機械的清掃により、歯周病の悪化、治療後の再発を予防することができます。
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